問題
下図は,典型的な連鎖重合,逐次重合,リビング重合においてモノマーの転化率と生成するポリマーの分子量との関係を示した模式図である。
それぞれ A, B, C に対応する重合様式として,最も適切な組合せはどれか。

① A:逐次重合 B:リビング重合 C:連鎖重合
② A:逐次重合 B:連鎖重合 C:リビング重合
③ A:連鎖重合 B:連鎖重合 C:逐次重合
④ A:リビング重合 B:逐次重合 C:リビング重合
⑤ A:リビング重合 B:逐次重合 C:連鎖重合
【引用】公益社団法人日本技術士会「過去問題(第一次試験)」ページ内掲載資料( https://www.engineer.or.jp/c_topics/010/attached/attach_10606_7.pdf、2025年5月9日アクセス)
解答
A:リビング重合では、成長末端が長く生き残り、モノマーの転化率に比例して分子量が直線的に増加する。これは典型的に線形関係を示す。
B:逐次(段階)重合では、初期は低分子で、モノマー転化率が高くなる終盤でようやく高分子が生成されるため、分子量はS字型に後から急上昇する傾向がある。
C:連鎖重合では、反応開始直後に活性中心を持つラジカルが重合するため、初期から高分子が生成され、分子量はほぼ一定に近い。
この特徴に最も一致するのは、⑤の組合せである。
答え ⑤