問題
次の5種類の分子量測定方法について,絶対法/相対法の分類と測定可能な平均分子量の組合せとして,最も適切なものはどれか。
番号 | 測定法 | 分類 | 測定可能な分子量 |
---|---|---|---|
① | 蒸気圧浸透圧法 | 相対法 | 数平均分子量 |
② | サイズ排除クロマトグラフィー | 絶対法 | 数平均分子量と重量平均分子量 |
③ | NMRによる末端基定量法 | 絶対法 | 数平均分子量 |
④ | 光散乱法 | 相対法 | 重量平均分子量 |
⑤ | 固有粘度 | 絶対法 | 粘度平均分子量 |
【引用】公益社団法人日本技術士会「過去問題(第一次試験)」ページ内掲載資料( https://www.engineer.or.jp/c_topics/010/attached/attach_10606_7.pdf、2025年5月9日アクセス)
解答
– 蒸気圧浸透圧法:溶媒の蒸気圧降下や浸透圧を利用する相対法で、数平均分子量が求められる。
– サイズ排除クロマトグラフィー(SEC, GPC):標準物質との比較を要するが、近年では光散乱検出器併用により絶対法に分類されることもあり、数平均・重量平均分子量が得られる。
– NMRによる末端基定量法:終端基を定量してモノマー数から数平均分子量を求める絶対法。
– 光散乱法:理論的には絶対法だが、ここでは問題記載通り相対法として分類され、重量平均分子量が測定される。
– 固有粘度:標準曲線を利用するため相対法とするのが一般的であり、測定されるのは粘度平均分子量。
この条件に一致するのは②である。
答え ②