問題
有機化学では,種々の矢印を用いて反応や反応機構などを表す。次の A〜D の矢印の説明として,最も適切な組合せはどれか。

① A:平衡 B:1電子移動 C:電子対の移動 D:反応の方向
② A:正・逆反応 B:電子移動 C:電子移動 D:反応の方向
③ A:共鳴 B:電子対の移動 C:1電子の移動 D:逆合成の方向
④ A:共鳴 B:1電子移動 C:電子対の移動 D:逆合成の方向
⑤ A:平衡 B:電子対の移動 C:1電子移動 D:反応の方向
【引用】公益社団法人日本技術士会「過去問題(第一次試験)」ページ内掲載資料( https://www.engineer.or.jp/c_topics/010/attached/attach_10606_7.pdf、2025年5月9日アクセス)
解答
A:両方向矢印(↔)は、化学反応が可逆的であること、または平衡状態にあることを表す → 平衡。
B:湾曲した矢印で先端が一重の場合、1つの電子の移動(ラジカル反応機構など)を示す → 1電子移動。
C:湾曲した矢印で先端が二重の場合、電子対(2電子)の移動を表す(求核攻撃など) → 電子対の移動。
D:通常の二重矢線(⇒)は反応全体の進行方向を表す → 反応の方向。
以上すべての組合せに合致するのは⑤である。
答え ⑤