問題
ポリマーの立体規則性に関する次の記述の [A] ~ [E] に入る語句の組合せとして、最も適切なものはどれか。
プロピレンの重合により得られるポリマーの主鎖を平面ジグザグ構造で考えると、メチル基が同じ側にくる [A] ポリマー、メチル基が交互に逆側にくる [B] ポリマー、メチル基の配列に規則性がない [C] ポリマーの3種類の可能性がある。このうち、プロピレンから立体規則性の高い [A] ポリマーが [D] 触媒により初めて合成された。[D] 触媒の多くは不均一系触媒であったが、均一系触媒である [E] 触媒がその後開発され、オレフィン類の重合及び共重合において分子量分布や分岐の制御も可能になった。
A | B | C | D | E | |
① | アタクチック | イソタクチック | シンジオタクチック | カミンスキー | チーグラー・ナッタ |
② | イソタクチック | シンジオタクチック | アタクチック | チーグラー・ナッタ | カミンスキー |
③ | シンジオタクチック | アタクチック | イソタクチック | メタロセン | アダムス |
④ | シンジオタクチック | イソタクチック | アタクチック | チーグラー・ナッタ | メタロセン |
⑤ | イソタクチック | シンジオタクチック | アタクチック | アダムス | カミンスキー |
解答
ポリマーの立体規則性に関する問題。
高分子化合物において、構造の規則性のある高分子の事をタクチック高分子、規則性の無い高分子をアタクチック高分子と呼ぶ。
さらに、タクチック高分子の中にはべての置換基が炭素骨格の同じ側にあるイソタクチック高分子、互いに鏡像異性の関係にある配置基本単位の交互配列から成るシンジオタクチック高分子がある。
また、問題で問われているプロピレンから合成されるポリプロピレンは、不均一系のチーグラー・ナッタ触媒、及び均一系のカミンスキーを用いるとイソタクチックポリマーとなる。
よって ② が正解である。
答え ②