問題

日本のソーダ工業に関する次の記述の下線部のうち,最も不適切なものはどれか。

ソーダ工業は,塩を原料に,幅広い産業分野の原料・副原料,反応剤などに使われる化学薬品を製造する工業で,基礎素材産業の1つである。日本におけるソーダ工業は,塩水を電気分解して,① か性ソーダ(NaOH)② 塩素③ 酸素を製造する「電解ソーダ工業」と,同じく塩を原料に,④ 炭酸ガス⑤ アンモニアガスを反応させてソーダ灰を製造する「ソーダ灰工業」とから成り立っている。

① か性ソーダ(NaOH)
② 塩素
③ 酸素
④ 炭酸ガス
⑤ アンモニアガス

【引用】公益社団法人日本技術士会「過去問題(第一次試験)」ページ内掲載資料(
https://www.engineer.or.jp/c_topics/010/attached/attach_10606_7.pdf、2025年5月9日アクセス)

解答

電解ソーダ工業では、塩水(NaCl水溶液)を電気分解することにより、か性ソーダ(NaOH)、塩素(Cl2)、および水素(H2)が生成される。ここで、発生するのは酸素ではなく水素である。

一方、ソーダ灰工業(アンモニアソーダ法、ソルベー法)では、塩化ナトリウムと炭酸ガス、アンモニアを用いて炭酸ナトリウム(ソーダ灰)を製造する。これは記述通りである。

したがって、「③ 酸素」は誤りであり、これが最も不適切な記述である。

答え