問題

プラスチックや繊維と比較して、ゴムが持っている特性に関する次の記述のうち最も適切なものはどれか。

①結晶化しやすい。
②エントロピーが小さい。
③弾性率が小さい。
④ガラス転移点が高い。
⑤凝集エネルギーが大きい。

解答

ゴムが持っている特性に関する問題。
以下に各項目の正否を記す。

①誤り
ゴムは低温でもプラスチックや繊維と比較し結晶化しにくい。誤り。

②誤り
ゴムの弾性は熱力学観点から、エントロピー弾性の寄与が大きいと考えられている。このエントロピー弾性の観点では、変形した状態 = エントロピーが小さい状態 から 元の状態 = エントロピーが大きい状態 に戻ろうとするために起こる弾性であると考えられる。この事より、ゴムの平常時のエントロピーは大きい。よって誤り。

③正しい
ゴムの弾性率は 105 ∼ 106 N m-2 くらいであるのに対し、プラスチックや繊維の弾性率は108 ~ である物が多い。この事より、プラスチックや繊維と比較して弾性率は小さい。正しい。

④誤り
プラスチックや繊維と比較し、ゴムは常温で変形する。この事より、ゴムのガラス転移はプラスチックや繊維と比較し、低いことが分かる。誤り。

⑤誤り
ゴムの凝集エネルギーはプラスチックや繊維と比較して小さい。誤り。

よって ③ が正しい。

答え