問題
セラミックスに関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
① 酸化鉄を主体とするフェライトは、永久磁石や電磁波ノイズフィルタに用いられる。
② 圧電体は超音波洗浄機やガスレンジの点火装置に利用される。
③ チタン酸バリウムは高い耐熱性を利用してコンデンサに用いられる。
④ すべての強誘電体は必ず圧電体であり、また焦電体である。
⑤ 人工的に合成されたルビーはレーザーに用いられる。
解答
セラミックス材料の用途に関する問題
以下に各項目の正否を記す。
①正しい
フェライトは酸化鉄を主成分にコバルトやニッケル、マンガンなどを混合焼結した物質。磁性体、永久磁石、電磁波ノイズフィルタ等に用いられる。
②正しい
圧電体は超音波洗浄機やガスレンジの点火装置の他、テレビ・ラジオなどの電波を選別するセラミックフィルタ、マイコンの基準クロックや圧電発音部品、パソコンのショックセンサ、デジタルカメラの手ぶれ補正やカーナビゲーションシステムに応用される圧電振動ジャイロなどに使用される。
③誤り
チタン酸バリウムは 120 ℃以下で強い誘電特性を示す。“高い耐熱性を利用して”という表現が誤り。
④正しい
焦電体とは誘電体の表面電化が温度により変化する物質のこと。強誘電体は必ず焦電体である。
⑤正しい
合成ルビーは固体レーザー素子として用いられる。
よって ③ が誤りである。
答え ③