問題
A → B の反応は、発熱的に進行する液相均一反応であり、反応速度は成分Aの濃度の一次として、次式のように表される。
反応式 A → B (発熱反応)
反応式速度 r = dCA / dθ = ーkCA
CA:成分Aの濃度、
k:反応速度定数
θ:反応時間
このとき、図1、図2に示す反応器に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
① 管型反応器では、成分Aの濃度は、入口から出ロに向かって減少する。
② 管型反応器では、入口付近の除熱量を大きくしないと均一な温度とならない。
③ 槽型反応器では、反応器内の成分Aの濃度は出ロ濃度と同じである。
④ 槽型反応器では、混合が十分であれば、槽内の温度を均一に保つことができる。
⑤ 槽型反応器では、槽内の成分Aの濃度を均一にできるので、同じ反応率を得るには、
管型反応器より小さな容積でよい。
解説
反応工学における反応器の特徴に関する問題。
以下に各項目の正否を記す。
①正しい
題意の通り、管型反応器では成分Aの濃度は入口から出ロに向かって減少する。
②正しい
入り口付近が最も反応が進行し発熱するため、除熱量を大きくしないと均一な温度とならない。
③正しい
完全混合となることを前提としている為、題意の通り、反応器内の成分濃度は出ロ濃度と同じになる。
④正しい
完全混合となることを前提としており、熱も攪拌により均一となる。
⑤誤り
槽型反応器で管型反応器と同様の反応率を得るには、型反応器よりも大きな容積が必要である。
以上より ⑤ が間違いである。
答え ⑤