問題
高分子化学と高分子産業の発展に関する次の記述の,[ ]に入る語句の組合せとして最も適切なものはどれか。
1839年[A]は天然ゴムを加硫すると高温にしてもべたつかない高弾性の物質になることを見出し,後のダンロップの空気入りタイヤの発明につながった。1868年ハイアット兄弟はセルロイドを発明し,1905年[B]はベークライトを発明し,今日のプラスチック産業の発展が始まった。一方,1920年ごろから[C]はセルロースなどが高分子であることを証明し,1953年,ノーベル化学賞が贈られた。1930年代初め,[D]はナイロンを発明し,合成繊維産業の基礎を築いた。1950年ごろには高分子化学の基礎が確立し,[E]はその集大成として “Principles of Polymer Chemistry” を著し,1974年,ノーベル化学賞が贈られた。
① A:カロザーズ / B:フローリー / C:グッドイヤー / D:ベークランド / E:シュタウディンガー
② A:フローリー / B:グッドイヤー / C:ベークランド / D:シュタウディンガー / E:カロザーズ
③ A:グッドイヤー / B:ベークランド / C:シュタウディンガー / D:カロザーズ / E:フローリー
④ A:ベークランド / B:シュタウディンガー / C:カロザーズ / D:フローリー / E:グッドイヤー
⑤ A:シュタウディンガー / B:カロザーズ / C:フローリー / D:グッドイヤー / E:ベークランド
【引用】公益社団法人日本技術士会「過去問題(第一次試験)」ページ内掲載資料(
https://www.engineer.or.jp/c_topics/010/attached/attach_10606_7.pdf、2025年5月9日アクセス)
解答
各人物の業績と年代順は以下の通りである。
[A]:チャールズ・グッドイヤー(Goodyear)― 天然ゴムの加硫(1839年)
[B]:レオ・ベークランド(Baekeland)― フェノール樹脂(ベークライト)の発明(1905年)
[C]:ヘルマン・シュタウディンガー(Staudinger)― 高分子の長鎖構造を提唱(1920年代)
[D]:ウォーレス・カロザーズ(Carothers)― ナイロンの発明(1930年代)
[E]:ポール・フローリー(Flory)― 高分子統計理論を確立、「Principles of Polymer Chemistry」著(1953–1974年)
したがって、正しい組合せは③である。
答え ③