問題

電池に関する次の記述のうち,最も不適切なものはどれか。

① マンガン乾電池は正極に電解二酸化マンガン,負極に金属亜鉛を用いる。
② 鉛蓄電池の電解質は硫酸である。
③ 充電により繰り返し使える電池を一次電池という。
④ カソード反応の進行電位と,アノード反応の進行電位の差が電池の作動電圧である。
⑤ リチウム電池では,リチウムが水と激しく反応するため,電解質には非水電解液が用いられる。

【引用】公益社団法人日本技術士会「過去問題(第一次試験)」ページ内掲載資料(
https://www.engineer.or.jp/c_topics/010/attached/attach_10606_7.pdf、2025年5月9日アクセス)

解答

選択肢①のマンガン乾電池は、一般的に正極に二酸化マンガン(MnO2)、負極に亜鉛(Zn)を用いる正しい記述である。
選択肢②の鉛蓄電池は、希硫酸(H2SO4)を電解質として使用する蓄電池であるため、正しい。
選択肢④は、電極間の電位差が電池の起電力を決定するという内容であり正しい記述である。
選択肢⑤も、リチウムは水と激しく反応するため、リチウム電池では水系電解液は使用されず、非水電解液が用いられる。

一方、選択肢③にある「一次電池」は、放電によって使い切り、充電して再使用することはできない使い捨て型の電池である。充電して繰り返し使える電池は「二次電池」と呼ばれる。したがってこの記述は誤りである。

よって、③が最も不適切である。

答え