問題

石油精製業で利用されているアルキル化法とその生産物であるアルキレート(alkylate)に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

① 石油精製におけるアルキル化とは、炭化水素とオレフィン系炭化水素の付加反応のことである。

② 原料となる炭化水素、オレフィン系炭化水素は、それぞれ、イソパラフィン、ブチレン留分であり、反応生成物は、イソオクタンを主成分とするアルキレートである。

③ 接触分解装置からのイソブタン-ブチレン留分そのままでは組成的にイソブタンが不足する。その対策として接触改質装置などからのイソブタンを加えたりする。

④アルキレートは、優れた性能を持つ高オクタン価な基材であり、また、芳香族及びオレフィン化合物を含まないので、環境規制の面からも重要なガソリンの基材である。

⑤接触アルキル化法に使用される触媒は、主として塩酸又はフッ化水素である。

解答

アルキル化法とその生産物であるアルキレート(alkylate)に関する問題。

① 正しい
題意の通り。アルキル化とは、炭化水素とオレフィン系炭化水素の付加反応のこと。例えば、イソブタンのような側鎖をもつパラフィン系炭化水素と、プロピレン、ブチレンのようなオレフィン系炭化水素を反応させ、イソオクタンなどの高オクタン価イソパラフィンを製造する反応をいう。

② 正しい
題意の通り。

③ 正しい
題意の通り。

④ 正しい
題意の通り、アルキレートは、優れた性能を持つ高オクタン価な基材である。また、アルキレートは芳香族、及び、オレフィン化合物を含まないので、環境規制の面からも重要なガソリンの基材である。

⑤ 誤り
接触アルキル化法に使用される触媒は、塩酸でなく、硫酸又はフッ化水素である。よって誤り。

よって ⑤ が誤り。

答え ⑤