問題

水素に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

① 現在、我が国における水素の工業的製造は水の電気分解が主流である。
② 水素は、強い陽性の金属と反応する場合は負イオンとなる。
③ 水素には、水素:1H、重水素:2H(ジュウテリウム:D)、三重水素:3H(トリチウム:T)の質量数の異なる3種の同位体が存在する。
④ 重水は、水を電気分解すると残部にやや多くる特性を利用して、水の電気分解をり返してつくる。
⑤ アンモニアを合成するハーバー・ボッシュ法では、未反応の水素はリサイクルして使用する。

解答

水素に関する問題。
以下に各項目の正否を記す。

①誤り
水素の工業的製法で最も利用されているのは、天然ガスの水蒸気改質である。よって誤り。

②正しい
水素は、強い陽性の金属と反応する場合、陰イオンとなる。代表的な物質として水素化リチウム(LiH)が挙げられる。

③正しい
水素:1H、重水素:2H(ジュウテリウム:D)、三重水素:3H(トリチウム:T)の3種の同位体が存在する。

④正しい
重水の電解速度は水の数分の1なので、水の電解残液の中に重水が濃縮される。この特性を活かし、水の電気分解をり返し製造する。

⑤正しい
ハーバー・ボッシュ法では未反応水素をリサイクルし使用する事で、水素の投入量に対する転化率を上げることができる。

よって ① が誤りである

答え